山口幸三郎

視覚探偵10巻 探偵★日暮旅人の残り物 感想

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探偵・日暮旅人の残り物 (メディアワークス文庫)

 

日暮旅人シリーズの短編集番外編の第2弾です。シリーズを通すと10巻目ですかね。今回はいろいろな人の知られざる一面を垣間見ることができる短編でした。そしていろんな愛が詰まったお話でした。全体的に主人公たちじゃない人たちに焦点を当てた感じです。

 

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本のボリューム

そしてこの10巻、結構本の厚みが分厚いです。ちょっと構えてしまいます(笑)前の巻から気になっていましたが、この作者さん、題名に結構難しい言葉の表現をチョイスされていますよね。今回も「隘路」「あいろ」とか思わず辞書を引いてしまった(というかネットで調べちゃいましたが・笑)自分が悔しい!!

 

※以下少しだけネタバレを含む程度の感想です

 

雪消の隘路

ユキジの継母って勝手に悪女系で典型的ないじわるで怖い継母をイメージしていたので、全然違う人でびっくりしました。そして私、一味珠理さんが好きなんですよね。はやくユキジと幸せになってもらいたいものです。そして日暮旅人、たびちゃんはやっぱりブラックテイストな方が落ち着きます(笑)

 

 

花の夕影

かっこいい女刑事の増子すみれさんが登場。本気で旅人に驚かれているところがおもしろかったですね。幸せそうでなによりです。

 

ひだまりの恋

陽子ちゃん、そんなことになっていたんですね。ユキジの就職先にもびっくりです。旅人さんの目ってそんなことになってたんでしたっけ?すっかり忘れている自分に驚きます。そしてなんかふつうに、ほのぼのな恋愛物語でした。読んでいるこっちが恥ずかしくなるぐらいの。

 

 

祭りのあと

ハニークリームパンケーキ。字面だけですごくおいしそうですね。でもなかなかにすごい事件が起こりそうな予感です。ユキジ好きだなぁ~。と改めて思うのでした。チンピラやヤンキー風に見える外見でも意外に育ちが良くピュアな感じが好きだなぁ。親父たちコンビも何気におもしろかった。マジシャンちゃんたちが愛おしかったです。

 

 

全体的に趣向を凝らしていた物語でしたね。人物と時系列と複雑に入り組んでいて読むほうとしてはちょっと混乱しつつ(笑)でも書く方がもっと混乱しそうですね。矛盾がないかつきつめないといけないんですもんね。相当なボリュームがある物語でしたが楽しめる作品でした。

 

 

青いチューリップの謎は結構凝っていましたね。気付ける人はいるのか!?そして気付いたら何かあるのかな???楽しむだけのものなのかな???チューリップの花言葉って何???皆、普通に知っているもの?それとも作中に出ていました?私が読み飛ばしていたかもと慌ててページを前に戻してみましたけど、よくわからなかったです(笑)薔薇ならすぐに花言葉は言えますけどね。